シリコンバレー・スピリッツ―起業ゲームの勝利者たち 価格: 納期: 人気ランキング : 146,948位 定価 : ¥ 2,310 販売元 : ソフトバンククリエイティブ 発売日 : 2000-08
シリコンバレーには間違いなくアメリカンドリームが存在している。 好きな事をしていただけなのに成功した人もいれば、最初から大金持ちになろうとして成功した人もいる。動機はどうあれ、誰もやっていない事を誰よりも早く、便利な事をより便利にしていく事によって、アメリカンドリームは達成されていく。それをバックアップするVCは、我が日本では考えられないような存在だ。フロンティアスピリットと金銭感覚という相反する物の融合体がVCなのだろうか?
シリコンバレーの誕生から最近に至る歴史の立役者達の物語。アイディアと野望、億万長者になることや世界を変えるなどの夢を現実にしていく役者達の幸運と悲運。VCが絡まって巨大な富が生まれる仕組と現在の産業英雄達が少しは身近になる。どんな人間と記憶する手がかりになるという意味で。もちろんその天文学的な資産と生活ぶりは想像出来るものでは無いのだが・・・
本書はシリコンバレーというアメリカの限定的な地域のお話だが、そこから発信されている技術、情報、ゴシップが世界で一番注目されている。 物語は、シリコンバレーがまだシリコンバレーではなかった1840年代のゴールドラッシュ時代から始まり、現在にいたるまでを紹介している。 私が特に面白かったのは、まるで人生ゲームのように日々繰り広げられるマネーゲームだ。現在でも有名なスティーブ・ジョブズ、ラリー・エリソン、ジム・クラーク、マーク・アンドリーセン、ジョン・ドーア、ジェリー・ヤンそしてビル・ゲイツと彼に葬られた名もない人々などアメリカハイテク業界の著名人のオールスター総出演。その私生活が垣間見える。 また、暗算が苦手な人は電卓を用意することをおススメする。というのも彼らが手にする多額の報酬の額はわれわれが一生かかっても拝めない金額なのだ。 最後に、本書がシリコンバレーにおける現在のサクセスストーリーのため、amazon.comは登場しない。続編に期待しよう。
21世紀前半の世界経済の成長はITと共にあるといわれていますが、その中心となっている地こそシリコンバレーです。この本は夢と希望に満ちたシリコンバレーを描いたよくある成功物語とは違いました。ベンチャーキャピタリストという不思議な人種と起業家の関係について大きく章を裂いています。それぞれの思惑と夢、そしてお金の絡み合う様、これらを独特の視点から捉えていてとても新鮮な気持ちで読めました。シリコンバレーが「地球の歴史上、最も大量の富が合法的につくられる場所」であり、野望を持つ起業家がシリコンバレーへ行きたくなる理由がわかる一冊です。